上体と下半身の連動を高めるバレエトレーニング法

目次

なぜ上体と下半身の連動が大切なのか?

バレエの動きは、全身が一つの流れとして繋がっていることが理想です。例えば、アラベスクやグラン・ジュテなどの大きな動きでは、脚だけでなく腕や背中、体幹までもが一体となって動く必要があります。

上体と下半身の連動がうまくいかない場合、次のような問題が起きがちです:

  • 回転やジャンプの軸がぶれる
  • ポーズでの保持が不安定
  • 腰や肩に無理な力がかかり怪我の原因に
  • 動きに「つながり」がなく、ぎこちない印象を与える

【ステップ1】体幹の安定性を高める

プランクトレーニング(基本)

方法:

  1. 両肘を肩の真下に置き、つま先と前腕で体を支える。
  2. 背中を丸めたり反らせたりせず、一直線をキープ。
  3. 30秒キープからスタートし、徐々に時間を伸ばす。

ポイント:
腹筋・背筋・お尻を同時に意識して支えることで、上半身と下半身の“橋渡し”となる体幹が強化されます。

【ステップ2】肩甲骨と骨盤の“対話”を促す

クロス・ボディ・リーチ

方法:

  1. 四つん這いの姿勢になる。
  2. 右手と左脚を同時にまっすぐ伸ばす。
  3. 一旦戻して、逆の手足を行う。

ポイント:
この動きは左右の対角線上にある筋肉を刺激し、「上と下が連携して動く」感覚を身につけやすくします。

【ステップ3】バレエに応用する練習法

タンジュとポールドブラの同時練習

方法:
タンジュを行う際、ただ脚を出すのではなく、腕の動き(ポールドブラ)と呼吸も合わせて意識的に連動させる。

ポイント:
「脚を出すときに、腕はこの位置、呼吸はこのタイミング」と繰り返し練習することで、無意識でも全身が一体で動けるようになります。

【ステップ4】鏡や動画で動きをチェック

連動性は、体感だけではわかりづらいことも多いです。鏡を使っての確認や、スマホで動画を撮って確認することで、次のようなポイントをチェックしましょう:

  • 脚の動きと同時に肩が力んでいないか
  • 動きの終わりに腕と脚のタイミングがずれていないか
  • 体が左右どちらかに傾いていないか

【ステップ5】呼吸と動きの統一

上体と下半身の連動には、呼吸も重要な役割を果たします。

呼吸の基本:

  • 吐く息で力を使い(例:脚を出す、ジャンプする)
  • 吸う息で姿勢を保ち、エネルギーを集める

呼吸を意識しながら動くことで、筋肉に過度な緊張が起こらず、スムーズな動きが可能になります。

まとめ:連動を高めて、より自由な踊りへ

バレエにおける上体と下半身の連動は、一朝一夕で身につくものではありません。しかし、今回ご紹介したようなエクササイズや意識の持ち方を継続することで、体がひとつにまとまり、表現力の高い踊りができるようになります。

まずは1日5分からでもOK! 自分の体と丁寧に向き合い、全身を「つなぐ」意識を育てていきましょう。

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